【松前線全駅をめぐる旅】今も残る痕跡を追いかけました

鉄道・廃線
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1988年に廃止された松前線

松前線が廃止されたのは1988年、昭和63年のことでした。
木古内駅から松前駅を結ぶ全長50.8kmの路線で、木古内駅を除く11駅が廃止されました。


私は6年前(2018年)に全駅をめぐる機会を得ました。
その時の様子を駅跡の写真を交えて記録したいと思います。


これまで様々な廃線跡に行きましたが、年月とともに様子が変化することは珍しくありません。
放置されている駅跡はもちろんのこと、「駅跡」として記念碑を設置したり様々な整備をしていたりする場所であっても、何らかの事情で消えてしまうことも珍しくはありません。


かつての姿をアーカイブするという意味でも、廃線跡の記録を残しておきたいと思います。

各駅の様子(2018年撮影)

松前線

木古内‐森越‐渡島知内‐重内‐湯の里‐千軒‐渡島福島‐白符‐渡島吉岡‐渡島大沢‐及部‐松前

木古内駅

新幹線の駅として生まれ変わった木古内駅。
在来線は第三セクターの「道南いさりび鉄道」が運航しています。
かつては松前線、江差線(2014年廃止)の路線もありました。

これは新駅舎になる前に撮影した旧駅舎です。
天気のせいかすごく寒そうに見える……。
今見てみるとすごく懐かしい姿ですね。味わい深い。

駅にはかつて使用していた駅名標などが展示されています。
「札苅駅」はいさりび鉄道の駅に、「知内駅」は2014年に廃止され現在は信号場になっています。

森越駅

遺構などはありませんが、駅跡には駅名標が設置されていました。

国道228号線から駅前通りに入る交差点付近の標識に「旧森越駅」の文字が。
駅の遺構はほとんどありませんが、こうしたところに駅の存在を感じることができます。
こういう痕跡は嬉しいですね。

渡島知内駅

駅跡は「函館バス知内出張所」になっています。
駅舎を再利用したバス待合室があります。

重内駅

道道698号線沿いの駅跡に駅名標が再現されていました。

湯ノ里駅

こちらの駅跡にも駅名標が再現されていました。
遺構らしきものはほとんど残されていません。

千軒駅

こちらも遺構はありませんが、駅跡は広い空き地になっています。
なお2018年当時は確認できませんでしたが、敷地内に「千軒駅跡」と書かれた立て札のようなものがgooglemapで確認できました。

渡島福島駅

駅跡は町役場になっています。

こちらも2018年当時は確認できませんでしたが、googlemapで確認したところ「渡島福島駅跡」と書かれた立て札のようなものが役場入口にありました。

白符駅

ランドマークとなるのは「滝川鮮魚 水産加工品 珍味直売店」。
こちらの裏手が駅跡です。

白符駅跡地も遺構は確認できませんでした。
ただ駅があったと思しき広い空き地はありました。

白符駅は高所にあったと思われますが、草に覆われておりとても近づけません。

渡島吉岡駅

駅跡は砕石会社になっています。

渡島大沢駅

駅跡は草に覆われており何だかわからない状態に……。
訪れたのが夏だったので虫がすごかったです。

駅跡の近くには橋脚が残されていました。

及部駅

駅跡は道路になっています。

目を細めればそこに駅が見えるような…見えないような……。

松前駅

終着駅の松前駅に到達しました!

この記念碑は、駅が現役で使用されていた時から設置されていたそうです。

古い観光案内所も残されていました。

広々とした敷地=駅跡という図式が成立しそうです。

まとめ

以上松前線全駅をたどりました。
草に覆われてよくわからなくなっている場所もありましたが、総じてわかりやすい駅跡が多かったように思います。

廃線跡めぐりは私のライフワークでもあります。
「ここに確かに駅や路線があった」ということをこれからも見続けたいと思っています。

kimukayo
kimukayo

訪問や撮影のマナーを守って今後も続けていきたいと思います。

松前線を感じることができた駅跡めぐり、とても楽しかったです!
以上で終わります。

▼参考文献

  • 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』 北海道新聞社 2011.9
  • 『全国鉄道地図帳』 昭文社 2020.12
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