相棒season22放送当時(2023年10月~2024年3月)の感想記事です。
やっと年内放送分を視聴しました
相棒 season22 がスタートしてはや3ヶ月。
やっと年内放送分(1~9話まで)を見ることができました。
season21 はせっせと1話ずつ感想を書いていたのですが、今年はそんな時間も取れず…。
でもやっぱり感想は記録しておきたいな~と思っていたので、season22 は簡易的なものを書くことにしました。
1話~9話まで、まとめておきます。
なお、簡易的な感想ではありますが、ネタバレもあります。
その点にはご注意ください。
第1話~第9話感想
第1話「無敵の人~特命係 VS 公安…失踪に潜む罠」
公安の捜査員、と言えば season3-9 の「潜入捜査」を思い出す。
その後の展開は全然違うけど、恋人同士で男が公安の捜査員、という設定は同じ。
3-9は捜査対象にばれて失意のうちに……だったかな?確か。
そのかたき討ちをしようとする同じく公安の人間である温水さんの演技が印象に残っている。
かつての上司である小野田官房長とのやり取りも、最後の最後まで本名がわからないという悲哀もよかったなあ。
今回は宗教団体との絡みで物語が展開する形。
正直ああいう宗教団体の描き方は、一連の事件を連想してしまうのであまり見たいものではない。
宗教団体だけの話だったら最後までみるのはしんどかったかもしれませんが、うまく公安との絡みで話を展開させていたので、興味を持続させて見ることができました。
宗教施設の描写もそこまで多くはなかったのが救いです。
初対面の青木&亀、意外としっくりくると思ったのですが…どうなるかな。
第2話「無敵の人~特命係 VS 公安…巨悪への反撃」
「恋人同士で男が公安の捜査員」と思ったら全然違う結末にびっくり!
こう来ましたか~。
「本当に人を好きになったことがない」
「出会えてよかった」
という言葉が全く違う意味を持っていたことにしてやられた気分です。
阿佐子が執拗に恋人を探そうとして、その理由が単に「それでも好きだから」だったら普通過ぎる展開でしたが、実は恋人は別にいて、探している相手は敵だった、という結末は面白かったですね。
社さん、組織のトップを狙っているんだね。
それは権力欲なのか、まっとうな組織にしたいがためなのか…副総監の立場もそろそろ危うい雰囲気で、シーズンラストは失脚→甲斐さん返り咲き?
初回スペシャルにふさわしい、組織がらみの大きな事件で面白かったです。
しかし公安はやり過ぎ。
宗教組織を潰すためにテロ行為を捏造するとか、さすがにドラマでもひどすぎる(汗)。
第3話「スズメバチ」
陣川君回。
亀ちゃんとの再会シーンを抜きにしたら、あまりにも三人の画と掛け合いがしっくりしすぎていて、亀山君が不在だったことが信じられないレベルでした。
亀山君のスズメバチに対する知識もさることながら、スズメバチの恐怖におびえながら遺体を確認した際の恐ろしさと、DV被害者の心情を重ね合わせる感性の鋭さ(優しさ)も、亀山節健在だなと思いました。
そしてその右京さんにはない感性が事件の本質に結びついていくという展開も、王道と言えば王道なんだけどそれがよい。
益子さんとか出雲さんとか、亀山シーズンでは出ていない面々でも、亀山君と絡むとずっと一緒にやってたっけ?と錯覚してしまう(前回の青木くんも同様)。
相棒という舞台にこの上なくなじんでいる亀山君の存在に、他の登場人物も引っ張られるからなのかな?と思っています。
右京さんはキャラ的にそういう形で引っ張るタイプではないしね。
第4話「天使の前髪」
リバーブの違いは面白かったけど、肝心の遺体をどうやって運ぶか?の説明が全くない点がちょっと気にかかる。
加えて殺害現場が異なることは、リバーブ云々以前に鑑識作業でわかってしまうんじゃないかな。
何より今回の亀山くんが、右京さんにつき従っているだけの役回りだった点が、最大の物足りなさの要因。
右京さんにはない視点や感情で物事をとらえる亀ちゃんの役割、それが今回なかった。
やっぱりその対比あってこその相棒なんだなと改めて認識した回でした。
第5話「冷血」
大河内さん回!と思いきや角田課長回ともいえるくらい課長も活躍していました。
古参ファンとしては、大河内さんの桐生くんに対する感情がちょっと気になりましたが、まああれは「ピルイーター」や「神戸」的なものではなく、「優秀な部下」の範囲に入っているかな~と思います。
※神戸くんに関しては、シリーズ通して大河内さんの感情は明確になっていません。
あくまでも私個人がそう思っているだけです。
犯人がいつGPSを仕込んだのか?とか、親子関係(父子関係)の証拠をそんなに簡単に得られるのか?(母親は認めないだろうし)とか、やや気になる点もありましたが、総じて面白かったです。
あれだけのどらやきの腕前があれば表の世界だけでもやっていけるだろうに、と思うけど、裏社会から抜けるのは簡単なことではないんだろうね。
セリフにもあった「人情」に縛られている面もあるだろうし。
桐生が懲戒解雇になったのは、父親が反社会勢力に身を置いているから、ではなく、トラブルに巻き込まれたときにそれを速やかに報告しなかったから。
どこかで「保身」が働き、捜査に関わるであろう情報を結果的に隠す形になってしまったから、というところもよくできていると思いました。
「特命係に頼る」という形で、桐生さん再登場あるかな?
ラストの「ラムネ違い」も秀逸でした。
そりゃお菓子じゃなくて飲料のほうだと思うよな、と納得(笑)。
第6話「名探偵と眠り姫」
マーロウ八木と亀ちゃんの再会、というのがすべてかな~。
申し訳ないけどちょっと物足りなかった。
「よもぎ」の香り、ということで婚約者の父親が犯人…かと思いきや実は!!みたいなのを期待していたのですが、そのままだったことが少し残念。
マーロウが間違った推理→どや顔!→右京訂正 みたいな展開だったら楽しかった(笑)。
あと本筋には全く関係ないけど、「眠り姫」が終始肩を出したドレス姿だったのがちょっとかわいそうだった(笑)。
寒そうで…マーロウあたりが「姫、こちらを」とか言って、何かかけてあげる演出なんてあってもよかったかな?と思いました。←個人的に見たい。
とはいえ三人が集う画には嬉しくなりました。
ラスト、祝杯をあげに行く三人の並びがよかった。
第7話「青春の光と影」
無難な展開だけど面白かったです。
正直犯人については早い段階で「この人かも」と思っていました。
社長や奥さんじゃそのまますぎるし、バンドメンバーも…となると、一番それっぽくない人だったから。
それでも楽しめました。
ただケーキのくだりはね…。
あれは犯人が最も後悔する形で非常に気の毒。
やっぱり感謝の思いはその都度言わなきゃいけないよな~と思わされました。
感謝に限らず、抱いている感情について「察して」とか「後でまとめて伝えれば…」とかはよくないな、と自分への戒めも込めた教訓を得た回となりました(笑)。
細かいことですが、亀&伊丹のケンカの横で、右京さん&出雲さんがコソコソやり取りしているのがよかった。
こっそり居場所とか情報提供とかしてるんだな~出雲さん。
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
中尾ミエの演技がすばらしい。
極貧の幼少期→集団就職→結婚→離婚→→詐欺師…という波乱万丈すぎる人生が、お芝居からにじみ出てくるよう。
大金をだまし取ることさえできた稀代の詐欺師が、あんな見え透いた「詐欺」に引っかかるというところがまた哀しい。
彼女の根底には寂しさと、本人も語っていた貧乏への恐怖が存在する。
子どものころに受けてしまった傷が、恐怖となって彼女を駆り立てる。
ふてぶてしさと時折垣間見える悲哀の表現が本当にすばらしく、この回はミエさんがいなければ成立しないな~と思います。
あの後、彼女はどうなるのか。
結局本当の娘がどこで何をしているのかもわからないわけだし。
わずかの希望を手にしたかと思った先だからこそもう立ち直れないかもしれないな…と思ってしまった。
他には、角田課長の活躍(特命に寝泊まり)や、亀&出雲の二人張り込み(→のちに伊丹&芹乱入)など、相棒が別行動しているからこその色々な絡みがあって面白かった。
個人的に亀の「麗音ちゃん」呼びが好き(笑)。
要注意人物に張り付いて高速バスに乗る(右京)、外で行動して情報を集める&アクション担当(亀山)、というパターンは season4-19「ついてない女」ですね。
多分それを意識して書いたのかな。
課長の情報網という点も同じだし。
第9話「男の花道」
私は内村部長がキャラ変した回を見ていないのですが(相棒視聴から離脱していた)、役者さんの事情なのかな…と少し思っていました(個人の意見です)。
そして今回、キャラを当初に戻してきた、ということは、やっぱり相棒そのもののラストが近づいていることの現れなのかも…と思っています。
特命に厳しくあたる姿こそ内村部長。
特命を目の敵にしない部長なんて部長じゃない!…とまでは言いませんが、オールドファンとしてはやっぱり物足りなさを感じていました。
もちろん全然別の事情かもしれませんが、何となく部長云々以外にも色々な事柄をたたみにいっている感じがするんですよね。
現実問題、亀山シーズンが5年も10年も続くとは思えず、かといって亀山カムバックの後に違う相棒を迎えるわけもなく、終わりを見据えてはいるんだろうなと思います。
というわけで、本編よりも部長が元に戻ったことで感想が終わってしまいました(笑)。
まあこの回は「部長を戻す&やくざとの決着」のためのエピソードだと思うので、事件そのものはさらさら~っと見るくらいでいいのかもしれません。
普通に面白いと思いました。
まとめ
さて、元日スペシャルはなんと悦子さん登場!!
いや~もう出ないと思っていた、正直。
あの後、ちゃんと病気を克服して、無事に出産していたんですね。
悦子さんのこともなんだか救われないまま終わってしまっていたので、決着がつけられそうでよかったです。
そして存在のみ言及されていたカイトの兄も登場とは!
しかも演じるのは新納慎也さん。
私は大河ドラマのみですが、新納さんの豊臣秀次や全成の演技かなり好きだったんですよね。
こちらも楽しみだなと思います!
相棒最後の劇場版は、本当に歴代相棒勢ぞろいでやってくれないかな~。
カイトくんは役者さん自体が引退しているので難しいけれど、回想シーンとか、それこそ悦子のセリフとかで存在だけでも登場させるとか、そういうやり方もできそう。
ともかく、久々の悦子回を楽しみます。
以上で終わります。