相棒season21放送当時(2022年10月~2023年3月)の感想記事です。
第6話「笑う死体」感想
★これまでの話と比べると少し退屈に感じてしまいました。動きというか躍動感が少なく、全体的に平坦な展開だったせいかな。
★ストーリーそのものよりも、役者さんに目が行ってしまう回でした。最初に窃盗犯として捕まった謎のホームレス役の人、season1-4 で下着泥棒役だった人ですね。あの無駄に誇り高い?下着泥棒の演技が非常に印象に残っています。あのエピソードは佐古さん登場回で、その後の season4 の村木重雄につながっていくんですよね。懐かしい。
★というわけで、最初に登場しただけで終わるとも思えないな…と思っていたら案の定でした。右京さんの言う「出オチ」はこういうことだったんですね。ちょこちょこ話題にのぼるコンビ「スピリッツ」がここで活きてくるのはよかったと思います。右京さんが「スピリッツ」を「どこかで見たことが…」というのも「出オチ」だったわけです。
★なぜホームレスを怪しいと思ったのか、「ほくろ二つ」は覚えているのに、より印象的な「笑っている」ことに言及しなかったから、というのは気づきませんでした。
★ただ、ブラック企業のスイートドリーマーと威圧的な千葉県警は少しだけ取ってつけた感がありました。刑事部長や芹沢が千葉県警に因縁があり、結果的に特命の捜査を後押しする形になるわけですが、あそこまで嫌な感じに描くなら犯人を先に挙げられて悔しがるところも見たかったかな。
★一番良かったなと思うのは、元相方の紗矢さんの演技でした。久しぶりの再会に鏡で身だしなみを整えたり、出所が怪しいお金を怒って突き返したり、昔のあだ名やしぐさを思い出して懐かしそうにしたり…細かな演技がさりげなくてとても魅せられました。別れはしたもののずっと心に残っている人だったんだろうな、とあの一連の演技から伝わってきましたね。終始笑顔のなかった紗矢さんが、最後のオチで大笑いする姿は本当によかった。
★息子の颯太君が父の賞を取った漫才を何回も見て、自分もお笑いの道に進みたいと思うのだから、紗矢さんは息子にかつての相方を悪く言ったりはしてなかったんでしょうね。その辺りも見えてくる演技とストーリーだったと思います。
★考えてみると前回まではわりと右京と薫が別行動をしているエピソードが続いていました。亀山君の活動量が少な目、かつ二人の対比があまりなかったから物足りなく感じてしまったのかもしれません。
★美和子はこてまりでバイトしてますね。記者に復帰はしないのかな?
以上で終わります。