第6話「薔薇と髭の夜明け」感想
★ヒロコママ回!なんだけど、season21-15 の岩下脚本と比べるとちょっとヒロコママが生かし切れていなかったかな…と思いました。
★美味しそうな「ヒロコスペシャル」からスタートの今回。NPOハートテーブルが行っている「助け合い食堂」を支援しているヒロコママたち。その食堂運営をマネーロンダリングに利用していた東栄ネクストの社長幸田が殺害された。
★マネーロンダリングに憤ったヒロコが社長と話をつける!と出て行きそのまま行方不明になっていることから、ヒロコママがまさかの犯人?と大騒ぎに。
★が、ヒロコは犯人ではなく、犯人(と勘違いした人)をかばうために行方不明になっていただけだった。それは助け合い食堂の元利用者で、苦学の末教員になった泉田だった。殺害現場のビルに泉田のピンバッチが落ちていたことから彼を犯人だと勘違いしたヒロコ。説得して自首させるつもりだった。
★泉田のコートにピンバッチの跡が残っていることを見逃さない右京さん。ヒロコが泉田に接触すると見当をつけその通りに。あっさりヒロコが見つかりました。
★さらに右京センサーは感度抜群で、幸田のデスクから発見した万年筆が、10年前の強盗事件の盗難品であることに気づく。幸田は10年前の強盗犯だったことが明るみに。もう一人の強盗犯が今回の幸田殺しの犯人なのか。それにしても右京さんは頭にデータベースでも入っているのか??
★幸田の下で司法書士をしていた矢野、そして強盗犯と同じ左利きの泉田、どちらがもう一人の強盗犯でかつ幸田殺害の犯人なのか、という展開でしたが、この二人は犯人ではないよな~とは思っていました。消去法で食堂の女性、幸田の会社の下の飲食店店員(ヒロコママの目撃証言者)しかいないな、と思っていましたが、答えは飲食店の店員でした。
★前回(25-5)と同様、最初にちらっと出てきた人物が犯人だったので、真犯人解明については「ふーん」くらいの感想で終わりました(ごめんなさい)。ただ、泉田の証言やヒロコを目撃した時刻との矛盾から右京センサーが発動したのは納得でした。
★真犯人が誰かというよりも、今回のエピソードで肝心なのは泉田と矢野の関係性かなと思います。10年前新聞配達をしながら学費をためていた泉田は、大学の入試直前にインフルエンザで倒れてしまう。そこを同じく新宿にいた矢野が助けることになった。家庭環境から進学をあきらめざるを得ず、やさぐれて生活していた矢野だったが、一歩を踏み出すために必死で試験を受けようとする泉田の代わりに替え玉受験を実行した。
★結果泉田は合格。晴れて大学生になり、教員になるという夢もかなえられた。矢野のおかげであることはわかっていたものの、矢野にはその後会えず、お礼を言うこともできなかった。
★しかし助け合い食堂を悪用する会社の司法書士になった矢野と、泉田は再会することに。社長の幸田が殺されたとき泉田は矢野を目撃していたが、矢野に恩があるため目撃したことを言い出せなかった。
★泉田は真相を明らかにして一から出直すことに。矢野は司法書士になれるくらいだからもともと優秀ではあったんだろうけど、一度悪い人間と関わってしまったことで抜け出せず、その知識を悪だくみに利用されるようになってしまった。幸田とは縁が切れたことだし、正しくそのスキルを使ってほしい。
★全体として面白かったとは思いますが、冒頭にも書いた通りヒロコママが生かしきれていない点がちょっと物足りなかったです。ヒロコママが犯人?と思わせる導入から割とすぐに「そうじゃなかった」ことが明らかになってしまうので…。どうせなら最後までヒロコママが行方不明で、右京&亀山から何らかの理由で逃げている、くらいになっていると面白かったかもしれません。
★ただ、相変わらずの新宿(夜の)ネットワーク発動は面白かった。ラストで助け合い食堂を助けに行くヒロコ&右京&亀は可愛かった。三人で「薔薇と髭」でしんみり語る絵も〇。
★右京「何も知らないくせに僕の思考を刺激してくれる」←右京さん言い過ぎ(笑)。
これまでも右京さんとは全く異なる観点で亀ちゃんの助けいっぱいあったのに。まあこの言い方が右京節なのですが。
以上で終わります。
▼ヒロコママ大活躍の season21-15 の感想はこちらから。
